DESIGN FOCUS

青島設計が大切に
していること
#商業へのFOCUS

季節の食材を愛で、日本料理の神髄を愉しむ空間をめざす

国際観光日本料理店 舞鶴館

OUTLINE

大正15年に創業し、旅館業を発祥とする本格的日本料理店である「舞鶴館」。名古屋駅前の旧店舗から、名古屋の中心繁華街 栄地区への移転を目的として計画されました。


MISSION

メインコンセプトを早く明確にする。

古くからの沢山の常連のお客様から愛されて続けてきた、本格的日本料理が引き立つ空間と、旅館時代から続く お客様のニーズに対応した持て成しの空間をめざし、会社の接待や仲間との歓談、慶事や宴会など、幅広いシーンに対応できるお店づくりが求められました。

SOLUTION

イメージしたのは 宿場町の旅籠~旅(人生)の疲れを癒す 持成しの空間

クライアントから創業の経緯を伺った際、元は舞鶴(京都)で旅館業を営んでいたとの話伺い、新店舗のイメージとして旅籠ではどうかと考えました。創業の原点とこれからのお店のイメージを繋ぐコンセプトとして、また、お客様が人生の旅の疲れを癒す場所として最適ではないかと思えたからです。お店の中心に街道を配し、旅籠に見立てた客室ごとに様々な特徴を持たせながら、各旅籠は屋根を設えることで、客室の独立性をきわだたせながら、お客様に自分の部屋のようにくつろげる空間を提案しています。

SOLUTION

街道からのびる露地の先にはお気に入りの旅籠(客室)

街道(廊下)を中心に、客室への動線を演出しながら各客室のインテリアの特色を出しています。街道に面した旅籠(客室)は、雨宿りでちょっと立ち寄るような遊び心ある設え、街道を曲がってのびる露地にはガラスの水面を泳ぐ鯉を見ながら、隠れ家的な落着きと秘めた設えが両立した旅籠(客室)へいざないます。茶室の露地が心づもりを準備する空間であったように、楽しいひと時を過ごす準備の空間として提案しています。

SOLUTION

真・行・草 にちなみ 多様な空間で持成す

旧店舗から移設したお店の看板は、有名な書道家が書いたものであり、書道に精通するクライアントから「真・行・草」の思想を伺いました。書道の書体をして、真書・行書・草書があり、格式を重んじたしっかりした真書から、くずし文字の草書までそれぞれに意味があり使うべき場所があるということです。この思想も今計画のコンセプトの一つとなり、人生色々のお客様を様々なシーンでお持て成しできるよう、色とりどりのインテリアを計画しました。
設計~施工時まで、客室名は設計の意図を反映した室名をつけさせていただき、クライアントとイメージを共有し打合せを重ねました。

VOICE

設計者の想い~数寄屋の精神を 現代の素材で表現

安土桃山時代の茶室を起源とされる数寄屋は、既成の様式にとらわれず侘び寂びの精神を建物に反映しています。今計画では、かつての数寄屋を再現すのではなく、現在の素材である特殊タイル、ガラス、スチール、デザイン照明を使い数寄屋の精神を再現することを試みました。それによりクライアントの要望でもあった、懐かしくも新しい現代の数寄屋を計画することができたと考えています。

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